Maintenance -メンテナンスについて-

ヘレナイフは、あなたの冒険のパートナーとして作られています。使い込むほどに味わい深くなる、一生ものの道具です。正しく手入れをすれば、非常に長持ちします。


-基本のメンテナンス-

・使用後はナイフを清潔に保ち、乾燥させてください。可能であれば、柔らかい布を使って拭いてください。
・食材を切った時や酸性の物体を切った際は、真水でナイフを洗ってください。
・ハンドル部分は定期的にオイルやワックスでお手入れしてください。亜麻仁油や蜜蝋などの天然素材が最適です。ハンドルにレザーが含まれている場合は、オイルではなくワックスを使用してください。
・ブレードは定期的にグリースやオイルでお手入れしてください。炭素鋼(カーボン)のブレードの場合は特に重要です。
・シースのお手入れは、サドルグリースやダビンなど、酸性でない無色のグリースやワックス、クリームを使用してください。これにより、革がしなやかになり、輝きが保たれます。
・シースが濡れた場合は、室温で丁寧に乾燥させてください。早く乾かすために、直火や暖房器具に近づけて乾かすことは絶対にしないでください。

-研ぎについて-

ヘレナイフは、箱から取り出した時の切れ味の良さで知られています。その鋭い切れ味を保つことは、ナイフの性能を維持するために重要です。一般的な平研石や、角度調整が可能な砥石を使用することをお勧めします。砥石の荒さはエッジの磨耗の度合いによって、判断します。良い切れ味を維持するために、スカンジグラインドとグラインド角度の項をお読みいただき、次に研石を使ったナイフの研ぎ方をご覧ください。

スカンジグラインドとグラインド角度

ヘレナイフのブレードのスカンジグラインドの角度は、概ね22.5°です。より正確な角度は、ご自身のナイフの角度を測ってみてください。モデルによって若干の違いがあります。

ヘレナイフはすべて手作業で研がれています。最終工程で、特定のディスクとコンパウンドで研磨され、目に見える小さなマイクロベベルが作られます。 この工程を経ることで、欠けにくいシャープな刃先が生まれます。

お客様の好みに応じて、ブレードの研ぎ方はさまざまです。もし刃が少し鈍いと感じる場合は、マイクロベベルのタッチアップに焦点を当てることができますし、エッジが完全に失われてしまった場合は、刃を付け直す必要があります。

マイクロベベルを復活させる

目の細かい砥石を使用してください。砥石に対してナイフのベベル(スカンジグラインド面)を密着させます。それからナイフの角度を少し上げて、薄くスライスするように、マイクロベベル(刃先)だけを研ぎます。また、研磨剤入りの革砥があれば、それを使っても構いません。

ブレードを研ぐ

砥石の上にナイフのべベルを密着させ、一度に刃全体を一筆書きで研ぎます。ブレードをエッジの方向に押しながら研ぎます。エッジの反対側にわずかなバリが感じられるまで片面だけ研ぎます。その後、裏面を研ぎ、バリがなくなるまで繰り返します。これでエッジが確立されました。さらに目の細かい砥石に変えて、より鋭いエッジを作ってください。仕上げに、刃を少しだけ持ち上げて、目の細かい砥石や革砥の上で薄くスライスするように両側から軽く研いでください。

正しく研ぐためのコツとポイント

正しく力がかかっているか、正しい角度が保たれているかを把握するのは難しいことです。そこで、研ぐ前にマーカーペンでベベルに色をつけることをおすすめします。数回ストロークして、ベベルから均一に色が消えるかを確認します。そうでない場合は、再び着色し、色が均一に消えるまで力加減を調整します。
ナイフは極めてパーソナルな道具ですので、ヘレナイフでは研ぎ方も人それぞれだと考えています。

-ヘレのシャープニングストーン-

ヘレナイフでは用途の異なる2つの砥石を用意しています。フィールドで使用する「シャープニングストーン S」と、ご自宅でのメンテナンスに適した「シャープニングストーン L」があります。

「シャープニングストーン S」は115×30×15mmの大きさで、片面が#320、もう片面が#500です。遠征の際にバックパックに入れて持ち運ぶのに最適です。砥石は破損しないようにオリジナルのレザーポーチに入っています。砥石はとても繊細です。

「シャープニングストーン L」は200×50×25mmの大きさで、片面が#360、もう片面が#1000です。この砥石と小さい砥石を組み合わせることで、ヘレナイフのメンテナンスに最適なセットアップとなります。