僕が金沢で「benlly’s&job」という名の小さな雑貨店を始めて、もう少しで28年になります。
雑貨店を始める際に、どんな雑貨が良いモノなんだろうか?と考えた時に「便利で丈夫」なモノなんじゃないかな?と、それをもじって店名をbenlly’s&jobとしました。僕にとっての「便利で丈夫」なモノは、世に言うロングライフなデザインというより(意識的にデザインされたものより)、もっと実用的で普遍的なもので、ワークウエアーや、業務用、サープラスなどの事です。
創業150年のファリバルト ウーレンミル(FARIBAULT WOOLEN MILL)のブランケットも、そんな意味では僕にとって、普遍的で実用的な匂いのするモノ、小さなファミリービジネスからスタートして2回の大戦も、そして今もなおミリタリーのブランケットを多く生産していることからも、僕的に「便利で丈夫」なモノなのだと考えます。
アメリカ製のブランケットいえば、西海岸のネイティブなデザインを思い浮かべがちですが、ファリバルトはどちらかといえば、トラッドな東海岸のイメージです。きっとスヌーピーのライナスが持っているブランケットは、どちらかといえばこっちがぴったりくると思います。アメリカ人にとって生まれた時から、そこにあって派手さはないし、決してファッションでもない、そしていわゆる定番でもなく、何世代にわたっても受け継いでいけるそんな道具のイメージです。
色合いの組み合わせを見ても、ベーシックでトラディショナル、意外にも重さも感じなく、軽やかで現代の生活スタイルやインテリアにも合わせやすく思うのですが、いかがでしょうか? それともアウトドアで使うのがやはり似合うのかな?キャンプで使って、家に帰って楽しかった昨晩のことを思いながら、焚き火の匂いのするブランケットで余韻に浸りながら眠るのも、いいかもしれません。
僕が使うとしたら、自作でブランケットホルダーを作り愛車ボロボ240(ボロいボルボ)に常に置いておきたいと思います。
ボルボは北欧の車だけど、カラーリングも含め、トラディショナルな感じがなんだかぴったり、とても似合うのです。 寒いリアシートのためにも、穴の開いたシートのボロ隠しのためにもこれは「便利で丈夫」な道具です。まずは、眺めのいい場所に車を乗り付けて、リアのラゲッジにブランケットを広げ、コーヒーでも淹れ、 本でも読もうかと思います。