About Kelly Kettle

自然燃料で素早く湯を沸かすエコでユニーク、唯一無二のケトル

「ケリーケトル」は、世界に類を見ないユニークな構造と特徴を持つアウトドアギアです。クラシックなミルクポットにも似たルックスからは想像できないと思いますが、これはドーナツ型の断面をした二重構造のケトルで、下から火を焚き、内側の空洞部分に炎を通すことで、1リットルの水をわずか数分で沸かすことができます。

一般的なケトルは底部に火を当て、対流させながら水を沸しますが、この「ケリーケトル」は筒状構造が煙突効果を発揮し、内壁全体がまんべんなく火に当たることで熱せられる面積が格段に広く、それゆえ沸騰までの時間が早くなります。また、非常に燃焼効率がいいために、燃料はフィールドに落ちている木の枝や松ぼっくりといったもので済み、石油由来の燃料やガス、何本もの薪を必要としません。

さらに、本体は水を運ぶ道具としても使え、アクセサリーのクックセットとポットサポートを上部にセットすれば、湯を沸かしながら同時に調理もできます。そのため、キャンプやアウトドアはもちろん、災害用としても非常に役に立つ道具です。

この「ケリーケトル」が生まれたのは、驚くことに1890年のアイルランド西岸。湖のほとりで暮らす漁師のパトリック・ケリーが、空き缶を使って釣り客のために湯を沸かす道具を考案したことがきっかけでした。かまども不要で、湖畔で拾える小枝や松ぼっくりを燃料に素早く湯を沸かせる道具がやがて漁師仲間の間で評判になり、「ケリーさんが作ったケトル」として広まりました。それから100年以上経った現在もなお、ケリ一家のファミリービジネスとして世界中の人に愛され続けています。